お酒を飲むと薬を飲んだらいけない理由

寒くなりコタツやストーブが必要な季節になってきました。 この時期は、前回もお伝えした通り忘年会のシーズンになり、お酒を飲む機会も多くなると思います。

しかし、今飲んでいるお薬とお酒は一緒に飲んでよいのでしょうか。今回はお酒とお薬の飲み合わせについて説明し たいと思います。

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1 お酒に含まれるアルコールについて
2 お酒に影響されるお薬の例
2.1 安定剤・睡眠剤 について
2.2 抗ヒスタミン薬について
2.3 糖尿病の薬について
2.4 解熱鎮痛薬について
2.5 その他にもあります
3 お酒を飲むその前に
お酒に含まれるアルコールについて

お酒には他の飲み物と違って、「酔い」の効果をもたらすアルコールが含まれています。 アルコールは、少量なら気持ちをリラックスさせたり会話を増やしたりする効果があるとされています。

また、循環器疾患の予防になったり、HDLコ レステロールを増加させたりします。しかし、大量となると運動機能を麻痺させたり、意識 障害を引き起こす危険があります。

また、長い期間飲みすぎると、肝臓病、すい臓病、心臓病、メ タボ リックシンドローム、糖尿病、依存症などの原因になるとされています。

お酒に影響されるお薬の例

お酒に含まれるアルコールですが、実は多くのお薬に影響を与えてしまいます。影響を受けるお薬はいくつもあるのですが、その代表的 なものを紹介します。

安定剤・睡眠剤 について

不安を落ち着かせたり、寝つきをよくするお薬ですが、お薬の作用が強く出るため足元がふらつい たり、転んでしまうなどの危険があります。

ヒスタミン薬について

ア レルギーの症状を抑えるお薬 ですが、お薬の副作用が強く出て、作業に思わぬ支障がでたり、判断力が低下する事があ ります。特に車などを運転する際は注意が必要ですが、飲酒運転は厳禁です。

糖尿病の薬について

お薬の効果が強まり、体の血糖値が必要以上に下がつてしまう低血糖という状態になるため危険です。

解熱鎮痛薬について

発熱や痛みを抑えるお薬 ですが、胃が荒れる副作用が出やすくな ります。また 一部のお薬では肝臓に悪影響を与えることがあります。この成分は市販のかぜ薬に含まれることがあり注意が必要です。

その他にもあります

上記に示した例以外にも、お酒によって多くのお薬が強くなったり、弱くなったりする事があります。このお薬の効果の変化は、お酒とお薬を同時に飲んだ場合に限らず、時間を空けても起こる場合があります。

また、お酒だけではなく市販されているドリ ンク剤にもアルコールが一部含まれているものがあります。市販のドリンク剤を1日 2、3本と摂取している方は、お薬との飲み合わせに注意が必要な場合があります。

お酒を飲むその前に

お薬を飲んでいる方は、飲酒を控えてい ただくのが基本となります。飲み会等の場では、アルコールをほとんど含んでないノンアルコー ル飲料を選ぶのも1つの方法です。

一方で、お薬の内容によっては適量であればお酒の影 響が少ない場合もあります。お薬を飲んでいる方でお酒を飲む際は、まず医師、または薬剤師にご相談ください。