若い人も高齢者も同じ!

入院患者さんの中には食事が食べれない患者さんもいらっしゃいます。「ご飯と漬けもんだけでいい。」とおっしゃる方もいるぐらいです。

けれども、高齢者が必要とするたんぱく質(主に肉・魚・卵・大豆製品・乳製品)量は20歳前後の方と変わりません。「ご飯と漬けもん」だけではダメなのです。

筋肉はたんぱく質からつくられている!?

たんぼく質を摂ることで私たちの筋肉はつくられていきます。肉も魚も、若いもんに負けないくらい食べて下さい(ただし、腎機能が落ちている方は必要たんぱく質量は変わってきます)。

栄養不足が続けば「栄養状態不良」となり治療に影響してきます。人間は食べ物が口に入ると歯と舌、ほほなどを使って上手に食べ物をすりつぶしたり 、まとめたりして飲み込みやすい形にしていきます。

でも、その機能は加齢と共に落ちてきます。固い物が食べづらい、飲み込みにくい、水分でムセる、といった問題が出てきます。

ご家庭での高齢者の対応ってどうすればいいの?

もし、ご家庭でおじいちゃん、おばあちゃんが固くて食べられない、上手に飲み込めないなどありましたら少しだけ、食事の工夫をしてください。

そうすることで、三度三度の食事がしっかり食べることができ、栄養不足を防ぐことができます。

また、食べにくくなったからといって刻んでしまうと逆に口の中でばらけてしまって誤嘩しやすい形態となってしまいます。他に食べにくい食品としてはパン、めん、団子や餅などがあります。

自宅でできる高齢者の食事の工夫として

軟らかめの食事を用意するには

薄切りの肉を使う。
圧力鍋を使う。
市販の酵素(スーパーに売っています)を 使って肉を軟らかくする。
飲み込みにくくなつたら

ミンチ肉に山芋のすりおろしや卵などを混ぜて調理する。
とろみ剤(ドラッグストアなどにあります)を使ってあんかけにする。
ジュレ状ドレッシング(とろみの付いたドレッシングです)を使う。
マヨネーズで和えてまとまりやすくする。
などが挙げられます。
終わりに

最近では、軟らかいお食事や飲み込みやすい食事も市販されています。必要に応じて取り入れながら、上手に食べていきましょう。

それでも「食事中にむせる」「飲み込みにくい」「胸に食べ物が残っている感じがする」「痰(たん)が絡んだ感じがする」などありましたら早めの受診をお勧めします。